刺繍アイテムで何か気軽に身につけられるものはないかー??
としばし考えた結果、クロシェットを作ってみました。
クロシェットとは、フランス語で「鈴」や「小さな鐘」という意味だそうで。昔知人がエルメスの革のクロシェットをしていて、わーかわいい&スタイリッシュ〜!と思った記憶が頭の片隅に残っていました。
鐘部分に鍵などを収納して首からぶら下げるアイテムなんですが、検索してみると今はたくさん商品が出てるんですね。ただ、世に出したのはエルメスが最初のようです。
で、安直に革=分厚い=帆布かな、とヴィンテージ帆布を買って刺し始めたんですが──
無理ですよね。
いちいち硬くてしんどい。急遽指貫きを作って刺してもしんどいもんはしんどい。どこに師事したわけでもない、ド素人らしい初歩的な失敗といえばそう。
しかも11号じゃなく8号帆布。いやいや(笑)
モチーフはナンキンハゼです。ナンキンハゼかわいいですよね!
あの愛らしい丸い実を再現しようと、ふっくらさせるためにサテンステッチを3重くらい重ねたのに、力いっぱい刺しているので目が詰まって全然ふっくらしない。アウトラインもガタガタ。ぐっ……。
さらに、デザインの方は実物を忠実に再現しようと思ったんですが、ここまで刺してみて、これ、このまま仕上げたところでかわいくないなと。
求めているのはこれじゃない。もうちょい垢抜けた印象にしたい。
というわけで続きを刺すのは諦めて、デザインも変更しました。
完成したのはこちら。
生地はキャンバスに、刺繍はかなり引き算を。
一本取りのスプリットステッチで全体を刺して、実の部分は3回くらいサテンステッチを重ねました。個人的にビーズは外せないので無理やりねじ込んで。実っぽくないですが、まあアクセントにはなってるのでよしとします。
鐘部分だけではなんだか寂しかったので「NANKIN GOBY」と書いたタグをつけたんですが、さすが雑な私、しっかりズレてます。こういう仕事は丁寧にしないとダメですね。
裏はこう。どことなくやる気ない感じ。しっかりせい。
月桃バージョンも作りました。
これも同じように一本取りで線画にして、今度は種の部分だけビーズにしようかと思ったんですが、ビーズと種の大きさが合わなくて別物になりそうだったので断念。今思えば、別に手持ちのビーズにこだわらなくても、見合うビーズを買えばよかったんでは……?
種の部分だけ刺繍で埋めて終わりかなぁと眺めてみると、うーん……線が多くてごちゃごちゃしていて、このままだと何のモチーフかちょっとよく分からない。
さらに、このデザインではビーズを入れる余地がない。いやいや、ビーズは入れる。意地でも。
というわけで、月桃の方はなんとなくで面を埋めました。
殻の色が違う理由は、当初線だけで終わりにしようと思って薄めの茶色で刺してしまったせいで、同じような色で塗りつぶすと線が埋もれてしまうため、線より濃い茶色と線より薄い茶色を選ばざるを得なかったからです。計画性……。
思い描いていたデザインではないですが、ビーズを入れる余地ができたので、まあよしとしておきます。
月桃タグの裏はこう。
それで、肝心の使い方なんですが、巷で鍵っていうともうほとんど電子キーじゃありません?
私が持ち歩く鍵は、玄関の鍵か車のキー。どっちも電子キー。となるとたぶん一般的に売られてるサイズでは小さいんじゃないかなと。一般的なサイズの方がかわいいしおしゃれなんですけど、電子キーはぱつぱつになりそうで。
なので少し大きめにしてみました。縦95mm、横75mmです。
金具は取り外しが簡単にできるように丸いカラビナを選んだんですが、リングを2つ繋げてしまうと車のキーだとちょっとはみ出ました。
「鐘」だからはみ出てもいいのかもしれませんが、この場合だとリングがねじれて微妙に収まりが悪かったので、カラビナの代わりに20mmの二重丸カンをひとつだけにしてみたところ、まごつきはなくなり、はみ出る部分も3mm程度に収まっていい感じになりました。
ただ、うちの車のキーにつけるには20mmの二重丸カンがギリギリかちょいきつめだったことと、二重丸カンにしてしまうと、一度つけたら基本取り外しはしない使用方法になってしまうところが難点ですかね。
一方、玄関の電子キーは車のキーより小さめ、かつ厚めで、はみ出ることなく収まりました。厚い分カラビナが縦になって、ストラップも縦になって、首にかけたときにしっくりくる感じです。
個人的にはどっちをクロシェットで持ちたいかというと車のキーなので(運転交代時など渡しやすく失くしにくい)微調整は必要ですかねー。ユニセックスで持てるデザインにもしたいですし。
というわけで、いろいろ試行錯誤したもののまだまだ改善点は多いですが、キーを入れた状態で首にかけてみると結構いい感じにはできたかと思います! これなら日常使いもできそう。
もう少しブラッシュアップしてから、材料と詳細な作り方の記事も上げたいと思うので、また覗きに来ていただけるとうれしいです。
ではー!